「糖尿病」という言葉は耳にする機会が多いと思いますが、「糖尿病ってどんな病気か知ってる？」と聞かれると、明確に答えることができないという方は大変多いのではないかと思います。
「よく聞くんだけどあまり分かっていない」病気である糖尿病ですが、実際には現在70歳以上の4人に1人が糖尿病であると言われていて、誰しもが将来的に糖尿病を患ってしまう可能性があります。この先あなたにとっても他人事ではなくなるかもしれません。
ということで、今回は糖尿病に関する原因や症状、対策についてご紹介していきたいと思います。
糖尿病とは？原因は何？
まず初めに糖尿病とは何か？また、その原因について解説していきます。
糖尿病というのはブドウ糖の消費を促進するインスリンというホルモンの不足、あるいはインスリンの働きが低下してしまうことによって、血糖値が高い状態が続いてしまう病気です。
詳細は後程解説していきますが、血糖値が高い状態が続いてしまうとそれに伴って様々な合併症が発症してしまいます。
糖尿病の原因には大きく分けて
・一型糖尿病
・二型糖尿病
と2種類に分けられます。
一型糖尿病というのは自己免疫反応の異常やウイルスなどの病原菌によって、インスリンを分泌する膵β細胞という細胞が機能しなくなってしまうことによって発症するもので、こちらは糖尿病全体のおよそ3～5％ほどという珍しいケースです。
逆に、糖尿病全体の90～95％を占めているのが二型糖尿病です。
こちらは遺伝による体質的な問題の他に、日々の食べ過ぎや高カロリーな食事、運動不足、ストレスなどによってインスリンの分泌量が低下、あるいはインスリンの効き目が低下してしまうことによって発症します。
糖尿病の症状とは？
糖尿病は自覚症状が無いまま進行してしまいがちな病気ですが、初期には下記のような諸症状が見られます。
・食欲の増進
糖尿病で増大した血液中のブドウ糖を処理するためにインスリンが多量に分泌されるため、食欲が増進します。
・喉が渇きやすくなる
血糖値が高い状態は、血液がドロドロとしています。そのため脳が脱水状態であると判断するため、水分を求めるようになります。
・いつもより疲れやすくなる
糖尿病は糖分をエネルギーとして適切に吸収することができなくなってしまいますので、身体は代わりのエネルギーとして体内の筋肉や脂肪を分解するようになります。そのため、身体が疲れやすくなってしまいます。
その他、血糖値が高いと活性酸素が発生し、その活性酸素が毛細血管度を傷つけるため、足に以下の症状が現れます。
・足が痺れやすくなる
・足が火照る
・足が冷えやすくなる
・足がつりやすくなる
・足の皮膚が乾燥しやすくなり、ひび割れる
・足の爪が巻き爪になり、タコができる
さらに、糖尿病は放置していると
・白内障や失明
・動脈硬化
・心筋梗塞
・神経障害
・その他感染症
など、様々な合併症を発症してしまうリスクがあります。
糖尿病の対策について
糖尿病は一度かかってしまうと完治が難しい病気なので、治療よりも予防することが重要です。
糖尿病を予防するには、まずは正しい食生活を送ることが大切です。
そのため
・食べ過ぎ
・不規則な時間帯の食事
・偏食
・高カロリーな食事
・間食が多い
こうした要素は極力避けるようにしましょう。規則的でバランスの良い食事を、適量摂っていくというのが大事です。
また、運動も高血糖を改善するのに効果的ですので、少しずつでもいいので日々の生活習慣に取り入れていくことがいいでしょう。
例えば、通勤の際にいつもより一駅遠いところで降りて、その分歩くということも些細なことではありますが、高血糖の改善に役立ちますし、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うということでも構いません。意識して日々の運動を取り入れていくことが大切なのです。
まとめ
世界的に見て、私たちアジア圏内に住んでいる人種は欧米の方々に比べてインスリンの分泌量が少ないというデータもあるようです。
それに加えて現代日本は様々な国の食文化が取り入れられ、過去に比べてカロリーの量なども上昇しています。こうした要因からも、糖尿病患者の数が年々増加傾向にあるのは必然と言っていいでしょう。
だからこそ、一人一人が糖尿病に対して正しい知識を持ち、予防していくことが重要です。
あなたもぜひ、今回ご紹介した知識を活かして、健康な体を維持していきましょう。
